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zoom RSS 1681 バスジャパン・ハンドブックシリーズS95 広電バス

<<   作成日時 : 2017/04/25 22:00   >>

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「バスジャパン・ハンドブックシリーズS95 広電バス」(広島電鉄)が先月刊行になりました。やや遅くなったが、データ分析を中心に取り上げます。
 広島県の事業者は、雑誌時代の5号(1987(H62)年)に広島バスが取り上げられたが、ハンドブックシリーズ移行後は、シリーズ5の中国ジェイアールバスのみでした。広電は路面電車のイメージが先行するが、バス部門も中国地方では最大級で、取り上げて欲しい事業者の1社だったので、歓迎でした。ボンバスと込みで分析します。

◆ 広電バスの車両たち
1. 用途別の割合は、乗合87.35%、高速10.09%、貸切2.56%。
 営業課・出張所別割合は、乗合は江波〔営〕59台、西風新都〔営〕55台、仁保〔営〕50台がトップ3。やはり広島市内中心部に路線を持つ所の台数が多くなっている。輸送営業部別に分けると、都市圏3営業課が155台(全体の30.33%)、地域4営業課・3出張所が211台(41.29%)、呉3営業課・1出張所が110台(21.53%)、ボンバスが35台(6.85%)で、台数だけ見ると、広島市中心部から郊外へ向かう便数の割合が多い、という事だろうか。呉輸送営業部が全体の1/5を占めていて、かなりの割合になっています。
 高速は3営業課・1出張所に配置され、広島北〔営〕が36台(61.02%)で最大の基地になっています。うち空港バスが10台。
 貸切は安佐〔出〕以外に1台ずつ(ボンバスは2台)配置。

2. 平均車齢(2016年式=1年とした)は、乗合10.88年、高速9.34年、貸切15.20年(ボンネットバスを除外すると12.78年)。
 乗合は、地方の事業者としては若いかも知れない。奈良交通よりも若かった。20世紀の車両がまだ146台残っている一方、2012(H24)年以降新車の導入がかなり積極的で、2012〜2016年の5年で171台導入、全体の33.46%と1/3を占めています。特に呉市営バスを引き継いだ2012年に一挙47台を導入、9.20%と年式別では一番多くなりました。
 営業課・出張所別では西風新都〔営〕が6.18年、呉中央〔営〕が6.28年。どちらも2012年以降、継続して大量の新車両が導入されています。一方で熊野〔出〕14.76年、仁保〔営〕14.46年で、都市圏の仁保〔営〕が案外高齢化。広島北〔営〕は2010〜2015年の間、新車両の導入がありませんでした。高速バスが優先になったか。
 輸送営業部別では、都市圏12.41年、地域10.70年、呉9.99年、ボン・バス9.49年。
 最高齢は1991(H3)年の三菱ふそう(西工)で既に四半世紀以上経つが、西風新都〔営〕所属が意外。どれだけ運用の機会が残っているのか。
 その高速バスは、広島北〔営〕8.06年、広島南〔営〕9.21年。一方呉中央〔営〕は15.75年と高齢化。呉市営からの転属は1台のみで、他所からの2003(H15)年式ガーラが主力。
 最高齢は広島北〔営〕にいる1995(H7)年式セレガで、元呉市営。
 貸切はボンネットバスを除くと、焼山〔営〕の1998(H10)年式。これも元呉市営。

3. メーカー別では、乗合は日野が62.72%と圧倒、いすゞが25.45%、三菱ふそう11.31%、日産ディーゼル0.51%。三菱ふそうが意外に少なく感じた。日産ディーゼルは、呉市営からの引き継ぎのみ(貸切登録も)。
 ノンステップ率は全体では46.02%と、こちらも地方事業者としては高率でしょう。呉輸送営業部がさすが元市営バスだけあって65.42%で、特に呉中央〔営〕は93.75%の高率です(台数がやや少ない事もあるが)。曙〔営〕80.43%、広〔営〕80.00%、江波〔営〕71.19%で、都市圏輸送営業部も61.29%と高率。一方地域圏輸送営業部は31.19%とかなり低い。坂道が多い郊外路線が中心だからかと考えられます。ボン・バスも12.50%、今の所は4台のみ。
 高速車も日野59.32%と全体の6割近く、いすゞ27.11%、三菱ふそう13.55%と、乗合とほぼ同じ傾向。
 CNG車は乗合42台で8.21%(他に貸切登録1台)。ハイブリッド車は乗合15台で2.93%、高速車でも1台います。新ブルーリボン・ハイブリッドは初登場。

4. 呉市営バスからの引き継ぎは、現在は90台。5年前の転換時点では149台を引き継いだそうだから、残存率は60.40%。
 中古導入(旧呉市営は、呉市が中古導入した車両を対象)は76台あり、全体の12.99%。導入元は13者(横浜交通開発は横浜市交通局に含めた)で、横浜市が26台あって、全体の4.44%。川崎市交通局が19台で3.25%。この両者が抜きん出ています。神奈川県の事業者の割合が多く、5者から49台あって、中古導入の64.47%に上ります。

◆ 広電バスのあゆみ
 まず、広島電鉄は「事業本部(カンパニー)」「輸送営業部」「営業課」と、部署・事業所の呼称が独特です。
 路面電車から始まった会社で、現在では日本最大の路面電車事業者、なので冒頭は路面電車の展開にかなり紙幅を割いていました。
 今はPASPYや「くるけん」などで他事業者と完全に協調路線を歩めていると見えるが、過去には他事業者(特に広島バス)との確執もあったよう。広島市の市内中心部の交通は路面電車が中心になるのと、最初から公営バスがなかった(つまり核になるバス事業者がない)ので、いろいろな所でバス事業者同士の衝突も見られたようです。
 貸切バス部門(「観光バス」)の縮小は、系列の芸陽バス・備北交通に任せた部分もあるでしょう。ただ芸陽も7台、備北も8台しかないので、グループ全体でもかなり少ない。広島は原爆投下の歴史があるため、特に修学旅行の受け入れが相当数あるはずなのだが、他事業者に勝てない部分が多いのか(修学旅行も一年中あるわけではないし)。
 呉市営を引き継いでいるためか、今回は呉市営バスの写真も数点見られました。

◆ 広電バスの路線エリア
 基本は広島市中心の平野部、アストラムラインより南側が中心となろうか。これに呉市が加わっている。
 プラスして、タコ足の如く、ヒョロヒョロ単独の路線が延びています。北東部は安芸高田市の吉田出張所で、備北交通の吉田出張所と同じ場所なのか(備北は三次へ路線があるが、休日運休)。
 過去には宮島から大竹、岩国にもある程度路線網があり、宮島島内にも路線があったらしいが、現在の南限は廿日市。
 呉〜広島空港線は、呉市営末期に廃止になり、広電転換後に再開した路線です。私が市営バスを撮りに訪れた時には運行がなくなっていて、残念と思った事が思い出されます。

◆ 終点の構図
 そのタコ足路線の一つ、廿日市から北西へ延びる路線の終点が広電吉和車庫。13号線は起点は広電の廿日市市役所前駅で、JRは宮内串戸が接続駅。この駅は民営化翌年の1988(S63)年4月と「比較的」新しい。この駅の開業前は、廿日市駅を起点としていたのかも知れない。あるいは広島市へ直通があったのかも。
 それにしても随分雪が多い。広電の時刻表にも、「冬季積雪により、大幅に遅延する場合もありますのでご了承ください」の一文があるくらいだから豪雪地帯なのか。バス停のポールがガレージの中に見えるのも、積雪対策なのだろう。ここは中国道の吉和SAが近いのだが、人気は輪をかけて少なさそう。
 途中の津田や上栗栖行は比較的多いが、吉和まで入るのは1日3本のみ。土休日も運行があるのはいまどきたいした物とも思うが、神楽の伝承以前に、バス路線が維持できるのか、やや心配でもあります。

◆ 安芸の街歩き・島歩き
 今回の谷口礼子さんの紀行は、広島市から南部、熊野から呉市、旧呉市営バスのエリアに特化しました。
(7台中5台が呉輸送営業部の車両)
「安芸」となると、本当は宮島あたりからスタートするのが良いのだろうが、前述の通り今の宮島近辺は広電バス路線がないので、広島市中心部からの出発になったのでしょうか。
「音戸渡船」「清盛塚」「観光文化会館『うずしお』」、皆懐かしい!私は5年前、末期の呉市営バスを訪ねた際に行った事があります。松山ケンイチ主演の大河ドラマの年であり、「うずしお」では大河ドラマ展も行なわれて賑わっていました。
 音戸のバス停(藤の脇方面行)は、プレートが駐車場のネットにくくりつけられただけの簡素なタイプだったのだが、現状はどうなっているのだろう?商店街に銭湯まであったとは。音戸大橋の開通は1961(S36)年と、「比較的」新しく、それまでは船でしか本土とのつながりがなかったので、独自の賑わいを見せていたのでしょう。「昔の人のグローバルな感覚」の一文があったが、その気風を生み出したのが平清盛の功績の一つだ、と大河ドラマでは説いていたような記憶があります。

 広島電鉄は電車・バスとも日常利用する事はないからああだこうだは言えないが、中国地方では最大の交通事業者である事から、今後も他事業者と協調関係を維持しつつ、リーダーシップを発揮して、広島県のみならず中国地方の公共交通の発展に当たる事が望まれます。当然ここでは記載がなかったが、4年前には経営陣の内紛で社長が交代という事態が起きていて、取りあえずこの体制で電車もバスも改善が進められているようだが、特に一番大事な「安全な運行」のためには「安定した経営」が、広電に限らず交通事業者全てに求められる事です。今後も経営陣が一体となって会社の健全な発展に努める事が必要で、それが同時に、広島を中心とした地域の交通の地位向上に繋がるでしょう。

 次のS96は関鉄バス(関東鉄道)。前号のS94「箱根登山バス 東海バス」では神奈中バスと予告されていたのに、なぜだろう。神奈中は今年分社の再編成を行なったばかりだからか?関鉄はNEW25・R61で取り上げられています。グループ3社とは関鉄観光バス・関鉄パープルバス・関鉄グリーンバスか。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 今日は福知山線事故から12年。私の立場では、犠牲になられた方々の冥福をお祈りするとしか申し上げられません。ともかく100人以上も犠牲者が出るような交通の大惨事は、少なくとも日本では、この福知山線事故を最後にしなければなりません。

《今日のニュースから》
23日 名古屋市長選 現職河村たかし氏4回目の当選 
24日 星野リゾート 大阪通天閣近辺に高級ホテル建設発表
25日 日本郵政 4003億円損失計上見通しを発表

 フランス大統領選挙は、マクロン・ルペンの2氏が決選投票に進む事になりました。反ルペンはマクロン支持で一本化するようだが、15年前の対パパルペンの時のようにうまくいくのか。何しろ今回の娘ルペンは最初から最有力候補なのだから。結果を受けて街中ではさっそく抗議行動も行なわれたようだが、去年のイギリス・アメリカと同じで時既に遅し。こんなに「リベラル」の影が薄かった大統領選も始めてで、なぜこんな事になってしまっているのか、リベラル活動家はまず、そこから考え直すべき。
 北朝鮮は、今日は何も行動を起こさなかったようだが、それにしても日本は「平和」というか、「ノーテンキ」だね…。

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