絶対!乗り物中心主義

アクセスカウンタ

zoom RSS 1873 青空求めて北海道 4.寂しき最果ての鉄路

<<   作成日時 : 2018/07/12 22:00   >>

トラックバック 0 / コメント 0

 西日本の豪雨は、犠牲者が200人に達してしまいました。改めてお悔やみ申し上げます。でもこんな事になるとは、私的には正直、想定の範囲外…。
 JRの被害状況も少しずつ明らかになってきているが、JR西日本から昨日、かなりの路線が再開まで相当長期になるとの見通しが出ました。お盆輸送への影響は、もはや避けられない。現場の写真も一部公開されているが、山陽本線瀬野駅は構内全体が土砂で埋まってしまっているし、芸備線は三篠川橋梁が流出して、ここは再開まで1年位かかるかも、という話です。山陽本線・伯備線からして再開のメドが立たないというのでは、地域ローカル輸送はもちろん、物流の面でも今後重大な損害が出るでしょう(JR貨物の輸送量の1/3が、この区域を走る列車によるものらしい)。また、芸備線(東側)や木次線などは、被害の状況によっては、路線の存廃に関わる事態になる可能性があります。一刻も早い再開を願うと共に、今後の動きに注視したいと思います。
 この他、JR東海は高山本線の2ヶ所で大規模な被災が発生し、特急〔ひだ〕が全列車運休中、JR九州は筑豊本線(原田線)と肥薩線(八代〜人吉間)が不通で、こちらもD&S各列車が運休となって、夏休みも間近というのに、観光地には打撃になってしまうのか。せっかく明後日、久大本線が全線で再開するというのに、日本の鉄道が五体満足な状態に戻る日は、いつか、来るのでしょうか?

画像

 JR北海道は一昨年11月、「当社単独では維持が困難な」11線区を公表、その中には根室本線の釧路〜根室間(花咲線)も含まれています。
 データも公表されているが、ともかく実際に乗って見ないと、実態は少しも見えてこないだろう、乗る事で、ほんのわずかでも路線が置かれている現状を知る事ができるのではないか?今回の北海道旅行は、その点もテーマの一つでした。
「花咲線」区間は、今回乗車を予定しているJR線では、一番厳しい区間になります。現状はどうなっているのでしょうか。16時09分発5632Dに乗ります。この区間、11年前は厚床まで乗車しているが、バスに乗り換えて中標津に向かっています。その先釧路までは、何年ぶりか、正直覚えていません。16年振り、かな…。

画像

 15時30分をまわって、根室交通の観光バスが現れる。先に空港に向かって行ったのと同型のセレガSHDで、15時59分着の釧路発5631Dで着いた団体さんを出迎えていた。「フルムーン日本列島5日間様」らしい。皆高齢者だった。

画像

 折返しが10分だけなので、すぐに改札開始。結構若い駅員もいるんだ。

画像

 団体が乗ってきていながら、列車は単行でした。キハ54 526。

画像

 車内は、クロスシート部は特急から転用されたらしいリクライニングシートに交換されている。集団見合型配置で、転回させる事はできないが、リクライニングします。
 非冷房車で、ちょっと蒸し暑い。扇風機が回っているが、なら少しだけ、窓を開けていこう。インバウンドのグループが乗り合わせているようだ。言語からすると、中国から?

画像

「有人の駅としては最東端」の看板の前で、記念撮影。外国から来ていたのではなかろうか。
「183」とは何であろうか?キロ数ではないだろう(滝川から308.4q、釧路からだと135.4q)。ひょっとして、183系特急DCの停止目標?

画像

 東根室駅のホームには、学生の姿がある。1775では「東根室駅の定期客はいない」と書いてしまったが、見直したら、西和田〜東根室間で通学0.7枚の発売がある。駅の近くには中学校・高校があります。

画像

「日本最東端の駅」の柱はお馴染みだが、駅名標は、「ねむろ」の反対側が「はなさき」→「にしわだ」になっている。

画像

 先にバスで通過した陸橋を潜った先に、花咲駅の跡があります。ホームは撤去されているが、この部分が不自然なカーブになっているのですぐ解るでしょう。遠い昔は行き違いができたわけ。

画像

 ちょっと解りづらいかなあ。左手遠くに、朝方根室交通バスで訪れた花咲の集落が見えます。駅は、集落から遠かった…。
 帰宅の学生が、昆布盛と落石で下車(西和田はいなかった)。マイカーに乗り換えていった。この辺はマイカーで送迎して貰わないと、通学にならない…。
(遠い昔は、落石へ行く根室交通バスの路線もあったが)

画像

 落石〜別当賀間、左手に落石海岸。

画像

 別当賀駅。貨物列車の車掌車を改造した待合室。

画像

 別当賀〜初田牛間は直線も長いが、「本線」という割には貧弱(「簡易線」だったわけだし)。

画像

 厚床駅へ進入。あれ、左側の線路は…?

画像

 なんと、この駅も行き違いができなくなっていて、旧2・3番線ホームは使用されていない。
 信号機が残されているのは折返し列車の設定を想定しているからだと思うが、それにしても、かつての標津線分岐駅まで棒線化されているとは。
(手前の旧2番線が標津線で、旧3番線が釧路方面行だった)

画像

 浜中駅。「ルパン三世」がお出迎え。
 ここからくしろバスの霧多布行の路線があるが(平日のみ)、駅付近は閑散とした感じ。

画像

 茶内で下り待ち合わせのため4分停車。外に出てみる。ここは立派な駅舎がある。無人駅だが。ここもルパン三世のボードが立つ。

画像

「浜中町宝島MAP」と、要は町内の案内図なのだが、駅前に立っています。浜中町は「ルパン三世」の原作者、モンキー・パンチ氏の故郷、という事で、町内の駅やJR列車、さらにはくしろバス(翌日見る。次回)に、ルパン三世のキャラクターがあしらわれています。
 浜中町、というが、茶内の方が明らかにメイン。かつては町営の軌道が出ていた位なので。もっとも浜中も茶内も乗降が全くないし、駅付近も人影がない。
(町役場は霧多布にある)

画像

 駅名標。ここは銭形警部。

画像

 駅舎内には、朝方根室駅で見た、キハ54 522に施されていたラッピングと同じイラストが掲げられていました。残念ながら?「ルパン三世」では「聖地巡礼」にはならないなあ。それこそ、世界を股にかける大泥棒、なのだから。浜中町を舞台にしたエピソードが作れたら良いのか?

画像

 旧駅事務室を改造した、「ふれ茶内館」。地域の交流スペースなのだろうか。閉まっていたから入れない。

画像

 茶内駅の構内。現行のダイヤでは、根室発着の列車は全て、ここで行き違いがある。
 しかし、下り5633Dが現れない。と思っていたら、18分遅れで厚岸を出発した、と、ワンマンの運転士が教えてくれました(感謝)。何があったのだろう?

画像

 結局15分遅れで姿を見せた5633Dは、「流氷物語」の白ラッピングのキハ54 507号車でした。

画像

 今度は後部から線路を見る。やはり貧弱だ。時々警笛が鳴るのは、やはり動物が多いのだろう。

画像

 糸魚沢を過ぎると、左手に厚岸湖。やがて遠くに赤い橋と集落が見えてくる。久しぶりに大きな町だ。
 厚岸で、ようやく1人乗車。確か、落石で学生が降りて以降、乗降が全くなかったはずだ。くしろバスの車庫がある(旧国鉄→JRバスの営業所)。

画像

 厚岸出発。どんどん遠ざかっていく。貧弱なのは変わらないが、遅れている事もあって最高85q/hは出る。途中の小駅の停車時間もローカル私鉄並みだ。

画像

 尾幌駅も、待合室は車掌車改造。

画像

 尾幌〜上尾幌間は直線が数q続く区間とカーブが連続する区間が両方あって、極端。
 上尾幌〜別保間にはトンネルが3ヶ所ある。釧路〜根室間のトンネルは、この区間に集中している。後は森の中で、鹿の群れまで見ました。

画像

 車内は終始こんな感じ。動きがほとんどない。

画像

 いつの間にか、車内はかなり涼しくなってきていて、扇風機も止められている。夕陽が西に大きく傾いている。
 釧路が近づき、人家が多くなってきた。東釧路で、根室からのインバウンドのグループが降りていきました。釧網線4736Dに乗り換えるのか。東釧路〜根室間で行き違いができるのは、現状では上尾幌・厚岸・茶内・落石だけで、定期列車同士の行き違いの設定があるのは、上尾幌と茶内のみです。

画像

 釧路川を渡って、ラストスパート。しかし、乗客は5人だけ…。

画像

 釧路駅4番線到着。遅れは5分にまで詰めていました。
 右側の2・3番線には、根室行5635Dと、網走行4733Dがいる。

 ところが、この両列車が受ける〔スーパーおおぞら7号〕・折返し〔スーパーおおぞら12号〕の姿がない。駅員に聞いたら、帯広付近が34℃まで上がってレールにゆがみが出て、特急が徐行しているため遅れているのだとか。ビックリ、帯広はそんなに暑かったの?釧路は涼しい、というかどこか薄ら寒く感じられるくらいなのに…。ひとくくりに「道東」と言っても、全然違うものだなあ、と実感しました。
(先に茶内で行き違った5633Dの遅延も、〔スーパーおおぞら5号〕の遅延が原因だったようだ)

画像
画像

 この6月から、花咲線区間では観光客誘致の取り組みが始まっています。乗車列車は対象でなくて残念だったが、弁当を注文できる列車もあります。

 というのもあるのだけれど、今回改めて乗って見た限り、「花咲線」の前途は非常に多難と思わざるを得なかった。JR北海道が公表したデータを見ると、この区間は1975(S50)年の時点で既に、後の特定地方交通線指定の基準となるレベルの半分にも満たず、21世紀に入るあたりから、輸送密度が400人台で低迷したまま。ローカル線沿線の人口が少ないのは北海道に限らないが、この区間は輪をかけて少ない。駅そのものも非常に少ないし(135.4qに途中18駅で、平均7.5qに1駅)、駅勢圏も釧路近郊と厚岸、根室付近を除くと小さい。まして駅間はほとんど人家がない。そもそも列車を利用する日常的な流動が昔から極小という事になり、乗車料収入だけで維持し続けていくのは、間違いなく無理(現状の4倍以上でないと、支出を上回れない)。今回乗った5632Dは、インバウンドのグループが乗っているという違いはあったが、総じて、公表されているデータ通りの乗車人員の傾向になったと思う。何より、落石〜厚床間で全く乗降がなかった。1日6〜8往復、貧弱な線路の状況も見ると、通常の私鉄だったらとうの昔に「終わっている」路線でしょう。JR北海道だったから、辛うじて持っていたと言えます。
 ヨソ者が存廃の善し悪しをどうこうは言えないが、このまま何の結論も出さずに先送りを続けるのは、関係者全員に多大なダメージを与えると思います。残すにしろ廃止にしろ、皆が納得できる(…そうはならないのだろうが)議論・結論が求められるし、鉄道として残すなら、JR北海道だけ、関係自治体だけ、が負担を独り背負う形ではなく、関係者(道や、利用者も含まれる事になるだろう)全員が連携し、覚悟を持って運営に当たる事が強く望まれます。それは、決してカネの負担だけの問題ではない、と思う。

 釧路は「大都会」だ。根室から来ると、そう感じる。駅前のホテルに投宿して、明日に備えます。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 豪雨の影に隠れてしまっているが、ANAのB787のエンジンの不具合の問題は影響がさらに拡大し、今月一杯までの間でさらに330便の欠航が発表になりました。来月も羽田〜伊丹路線を中心に欠航が想定されており、お盆休み期間中の予約受付の制限も行われているそう。豪雨の影響もあり、今年の夏のお盆輸送は、空も陸も、かなりの混乱が予想されます。

《今日のニュースから》
11日 巨人 球団規律委員会開催 私生活相談窓口設置決定
12日 イスラエル シリアを空爆

 W杯決勝は、フランスvsクロアチア、と決まりました。開幕前の予想からすると、やや意外な顔合わせ。クロアチアは1998(H10)年のフランス大会が初出場で、この時は3位まで行きました。それからちょうど20年です。同じ年に初出場、予選リーグでクロアチアとも戦っている日本は、いつか同じ高みに登る事ができるでしょうか。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

1873 青空求めて北海道 4.寂しき最果ての鉄路 絶対!乗り物中心主義/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる