№523 路面電車パーフェクトガイド(ネコ・パブリッシング)

 明日の甲子園の高校野球の決勝戦が、光星学院(青森)VS日大三(西東京)と決まりました。
 光星学院には、東北勢初の優勝がかかります。
 それにしても決勝が朝9時30分プレーボールとは…。
 節電対策という事で、今年の大会は第1試合が8時となり、一昨日・昨日の準々決勝も今日の準決勝も、早いうちに終わるように時刻が設定されていました。
 開幕直後のプロ野球のようにナイトゲームをデーゲームにするならともかく、元々昼間のゲームをずらす程度でどの程度節電になるのかは疑問だとも思ったのですが、何でも例年より3割ほど節電になっているという話も聞きます。
 しかし朝8時試合開始という事は、平日だとまだラッシュ輸送の最中となり、特に阪神電鉄は観客輸送との両立に苦心したのではないかと思われます。
 ともあれあと1試合、試合も輸送も事故などありませんように。

画像


 都営交通100年(=都電100年)に合わせてか、昨年から路面電車についての書籍やムック本も相次いで出版されていますが、ネコ・パブリッシングからも「NEKO MOOK」シリーズとして路面電車のムック本が出版されました。
 冒頭で路面電車の定義、巻末で路面電車の将来について簡単に語られてはいますが、全体的には日本各地の路面電車の現況を、豊富なカラー写真を中心にリポートしています。
 面白いもので、同じ「路面電車」を扱う書籍類でも取り上げられる事業者の数は結構バラバラで、本書では18者。
 №337の「日本路面電車ガイド2010-2011」(イカロス出版)では21者。
 また、№514の「鉄道ピクトリアル2011年8月臨時増刊号」(鉄道図書刊行会)では19者を取り上げています。
 この両者は共に京阪大津線を、「日本路面電車ガイド」ではさらに江ノ電と筑豊電鉄も含めています。
 京阪大津線は軌道法で路面区間もあるが、車両は皆一般的な鉄道に近い高床タイプ。
(確かに京津線の一部廃止区間は路面で乗降していたが)
 江ノ電は路面区間があり(ただし路上に停留所はない)、筑豊は路面電車スタイルの低床車による運行(かつては西鉄北九州線にも直通していた)だがどちらも鉄道事業法による運行で、これらを路面電車と呼べるかどうかは議論が分かれる所でしょう。
 本書は「基本的に軌道法による運行」かつ「地上を低床車両で運行している」所を路面電車と定義しているようです。

 冒頭では広島電鉄、都電荒川線、万葉線の詳細なレポートがあり、この3者で今の日本の路面電車の現況を語れるという所なのでしょう。
(「鉄道アイドル」というのはちょっとついていけない部分もありますが…。広電に「4系統」がないのは縁起が悪いからって、本当?)

画像
画像

 一つ疑問なのが、メーカーのレポートがここでもアルナ車両という事。
 確かにアルナは昔から日本の路面電車の製造に関わってきた事、「リトルダンサー」シリーズを自主開発した事で注目されるメーカーだとは思います。
 しかし、日本の超低床車両は「リトルダンサー」シリーズの他、新潟トランシスがボンバルディアのライセンスで生産しているタイプがあり、勢力も両者で拮抗する形になっています。
 ここは過去の書籍類との差別で、新潟トランシスの方を取り上げて欲しかったかなと思います。
 あるいは両社の超低床車の比較という企画も面白かったのではないでしょうか。

 事業者ごとに路線や車両のガイドがありますが、もう少し営業案内が詳細だと良かったでしょうか。
 特にICカードが最近は無視できないので。
(面白いのは伊予鉄道の「い~カード」で、同じ日に路面電車に3回乗ると自動的に一日乗車券に変わり、以降当日は乗り放題になる)
 NEKO MOOKらしいのは、巻末に鉄道模型のカタログがある事。
 昔はKATOの「チビ電」(軽快電車風のフリーランス)位しかなかったのに、最近は随分ラインナップが豊富になっているんですねぇ。
 路面電車は小型だし、普通の鉄道以上の急カーブをクリアするから、開発はさぞ大変だろうなんて思います。
 全体として内容は易しく、日本の路面電車の基礎知識を集めるガイドとしては好適かと思います。
 ただ、持ち運びは難しいでしょうが。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

 次回の更新は、勤務の都合で8月22日(月)を予定しています。

《今日のニュースから》
宮城県産の牛 出荷制限一部解除