№1760 小田急 来年3月ダイヤ改正

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 小田急電鉄は昨日、来年3月のダイヤ改正についてリリースを出しました。
 いよいよ下北沢付近の複々線化が完成するのに合わせて行なうもので、所要時間の短縮・混雑の緩和を大々的に謳っていて、ほぼ白紙に近い大幅な改正となります。小田急はこの複々線化を最大のビジネスチャンスとしていて、既に春先から特設ページで大々的に宣伝していました。今回のダイヤ改正も4ヶ月も前の発表なので、いかに小田急の力が入っているか、という事。

 あまりにもたくさんの項目があるので、ざっと目を通すだけでもかなりのパワーを必要とするリリースだが、ポイントは次の4点になるようです。

1.混雑緩和
2.所要時間短縮
3.都心直通増強
4.着席通勤提供


 以降、新ダイヤを私なりに整理・分析します。一部、公式リリース以外の報道も加えています。


Ⅰ 一般列車

1.種別 
新設
通勤急行 多摩線→新宿(平日朝ラッシュ時のみ) 急行と比較して、登戸が通過(経堂も通過)
通勤準急 本厚木→千代田線(平日朝ラッシュ時のみ) 現行の準急と同じ 経堂も停車
停車駅追加
快速急行 登戸
準急 千歳船橋・祖師ヶ谷大蔵・狛江
他に急行は平日下り夜間を除き経堂に停車
廃止
多摩急行
 準急は千代田線直通のみ運転

2.平日朝ラッシュ時 上り
① ラッシュピーク時(下北沢8時00分前後の1時間)の本数を増強
 現行:快速急行1本・急行12本・準急5本・各駅停車9本 合計27本
  改正:快速急行12本・通勤急行6本・通勤準急6本・各駅停車12本 合計36本
 混雑率が現行192%→150%に低下。
 新百合ヶ丘→下北沢間は、快速急行・通勤急行・通勤準急で停車駅を分け合う形になります。

② 所要時間を短縮
 快速急行を大幅に増発。町田→新宿間は、ピーク時の所要時間が37~38分となり、12分程度の短縮。複々線化工事開始前の同区間は、急行で最大59分掛かっていました。
 通勤急行は、小田急多摩センター→新宿が40分、向ヶ丘遊園→新宿間が20分となり、14分程度の短縮
 通勤準急は、経堂→表参道が12~14分となり、7分程度の短縮。

③ 始発駅の多様化
 通勤急行は、9本中6本が小田急多摩センター始発。
 5~9時台で、藤沢始発快速急行13本(+5本)、唐木田始発急行・通勤急行7本(+2本)、海老名始発通勤準急3本、成城学園前始発通勤準急2本を設定。
(藤沢始発快速急行は、江ノ島線内は急行で運転(長後・南林間に停車))

3.平日夕ラッシュ時 下り
① 千代田線発直通を増発
 18時台以降、急行・準急・各駅停車を24本設定。急行17本・準急14本・各駅停車9本。
 一部は伊勢原まで運行。

② 新宿始発快速急行を増発
 18時台以降、28本増の35本設定。
 唐木田行を新宿発22時台まで30分間隔で運行。新百合ヶ丘は小田原線ホーム(2番線)に到着し、準急・各駅停車に接続(乗り換えると町田まで先行)。
 小田原線・江ノ島線方面の快速急行は15分間隔で運行。藤沢行(急行も)は、新百合ヶ丘は多摩線ホーム(3番線)に到着し、各駅停車に接続。

4.日中
① 千代田線直通準急・各駅停車新設
 準急は向ヶ丘遊園発着で3本/1時間運転。
 各駅停車は土休日のみ、成城学園前発着を3本/1時間運転。

② 新宿⇔多摩線急行新設
 3本/1時間運転。上りのみ新百合ヶ丘で快速急行に接続。

 総合すると、一般列車は日中1時間あたり20分サイクルで、

快速急行 新宿⇔小田原 3本 新宿⇔藤沢(土休日は片瀬江ノ島延長) 3本
急行 新宿⇔新松田 3本 新宿⇔唐木田 3本
準急 千代田線⇔向ヶ丘遊園 3本
各駅停車 新宿⇔本厚木 6本 新松田⇔小田原 3~4本 多摩線・江ノ島線 各6本
 (土休日のみさらに千代田線⇔成城学園前 3本)

の運行となるようです。

③ 土休日 多摩線直通快速急行運転
 朝方に唐木田→新宿間7本、夕方に新宿→唐木田間10本(+急行9本)設定。

 この他、一部区間で始発繰り上げ、最終繰り下げを実施。
 上り急行は一部、新百合ヶ丘まで各駅停車で運行。

 なお、千代田線⇔多摩線の直通(急行・多摩急行)は取り止め。メトロ・JRの電車は、多摩線では見られなくなるようです。№1474で書いた、取手駅での唐木田行もなくなる。
(一方で小田原線は伊勢原まで入るのか)
 ここでは記されていなかったが、準急は、複々線区間は緩行線を走る事になり、下北沢も、ホームが急行以上とは異なる事になります。

 平日朝方上り・夕方下りの時刻表が先行して公表されているが、これを見ると、町田・相模大野~小田原間区間運転の急行の一部(6連)新松田~小田原間で各駅に停車していたが、新ダイヤでは、この区間は各駅停車に種別を変更する形になるようです。
 相武台前行はなくなる?(始発はあるが)。海老名行の設定がある(新宿0時20分発急行・新百合ヶ丘から各駅停車)。大分昔、上りで設定があったが。
 
Ⅱ ロマンスカー

① 〔モーニングウェイ〕〔メトロモーニングウェイ〕
 新宿・大手町到着9時30分までの、現行の〔さがみ〕〔えのしま〕〔メトロさがみ〕を改称。
〔モーニングウェイ〕は3本増発。1本は相模大野を5時台に出発し、2本は新宿8時台後半に到着。〔メトロモーニングウェイ〕は1本増発。
 海老名に新規停車(7本)し、他駅の停車も増。

② 〔ホームウェイ〕〔メトロホームウェイ〕
〔ホームウェイ〕は藤沢行1本増発。最終は23時15分に繰り下げ。全列車新百合ヶ丘に停車。
〔メトロホームウェイ〕は海老名に新規停車。
 
③ 土休日
 下り〔スーパーはこね〕2本を増発。4本中3本は、新宿→小田原間を59分で運転。
 この数字は、小田急が長年目標にしていた数字で、ついに実現する事になります。
〔メトロえのしま〕を下り2本・上り1本新設。全て北千住~相模大野間は〔メトロはこね〕と併結。
〔メトロはこね〕は1往復増発。〔メトロえのしま〕併結列車は、停車駅を町田→相模大野に変更。
〔モーニングウェイ〕〔メトロモーニングウェイ〕〔ホームウェイ〕は時刻を変更し、〔メトロホームウェイ〕は1本増。

 向ヶ丘遊園・新松田の停車は廃止。登戸に止める手はなかったか。
 車種については、今回は発表がありませんでした。


 以上、かなり簡単にリリースから新ダイヤを分析してみました。書き漏らした部分も結構あったと思います。
 やはり全部の時刻表を見ないと、解らない部分もあるでしょう。
 目玉は当然下北沢を中心とする複々線区間になるが、それ以外だと、ロマンスカー停車と、始発列車を増やした海老名が手厚いなと感じました。再開発事業も進行中で、今や小田急グループイチオシのディスティネーションになっています。
 千代田線直通は2.5倍の増加になるそうだが、日中に限ると、世田谷区や狛江市の利用にシフトした内容と見えます。個人的な見方だが、複々線化工事の際に相当モメて、裁判沙汰にまでなった所なので、見返りの意味があるのかも知れない。多摩線直通がなくなるが、多摩急行設定当初は都営新宿線へ直通する京王相模原線への対抗の意味があるとされていたが、案外通しの利用は少なかったのかも。やはり新宿の方に来て欲しい、という事かも知れません。京王⇔新宿線直通の主力が、相模原線内各駅停車の区間急行・快速に移行した事があるかも。
 改正日は「3月中旬」と、具体的な日にちは明らかにならなかったが、JRグループと同時になると思われます。17日(土)?

 それにしても、複々線完成まで、時間が掛かりすぎたという印象がどうしても否めない。一番最初の計画では20年前には完成していたはずなので。同じ特定都市鉄道整備積立金制度で複々線化工事を行なっていた鉄道が他に3社あったが、特に東武伊勢崎線は、20年前には既に越谷まで到達していたし、西武・東急も数年前には完成を見ていました。ロケーションによる違いもあるが、小田急に関しては前述の通り、沿線とかなりの対立が生じて、下北沢も大きな計画の変更を強いられたりしました。開発が進みきった都市の鉄道の大型整備がいかに難しいものか、という事でもあるが、小田急に関しては、様々な面で大分プランが狂ってしまった感があります。

 ともあれ、小田急史上最大級となるダイヤ改正なのは間違いありません。大分前、№123で、時刻表の創刊号から1990(H2)年当時のダイヤを簡単に紐解いて見たが、28年後の新ダイヤは隔世の感を覚える事になるでしょう。新ダイヤの時刻表の全体像を見る日が、今から楽しみだと思っています。

 小田急では同時に、鉄道現業部門(乗務員・駅員)の制服一新も発表しました。
 残るは新型ロマンスカー70000形です。今の所、当初のリリース以降の新情報が未だないが、そろそろ具体的なディティールが発表になるかと思います。愛称とか、サービス面はどんなものになるのか。何しろ新ダイヤの「目玉商品」なのは間違いないから(新ダイヤスタートと同時デビューではないか)。
 後はLSEの行方も、どうしても気になる所ではないでしょうか。次の情報を待ちたいと思います。

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 また「あまんちゅ!」になってしまうけれど(青春ドラマって、好きなんですよ?)、伊豆東海バスのラッピング車では、リアに城ヶ崎海岸の門脇吊り橋が描かれていますよね。TV未放映の第13話(てこの、中学時代の友達2人が遊びに来るエピソード)前半で出てくるが、この吊り橋は以前にも特撮ヒーロー物で何度か使われているよう。最近では「轟轟戦隊ボウケンジャー」のOPで使われていました。2006(H18)年放映で、高橋光臣がレッドを演じていた作品です。軽く検索していたら、東映オフィシャルのYou Tubeで動画を見つけたもので、つい…。「烈車戦隊トッキュウジャー」では伊豆急の伊豆北川駅を「昴ヶ浜」(トッキュウジャー5人の故郷)駅として描いていて、伊豆急行とその沿線は、アニメだけでなく、特撮ヒーローファンにも注目の路線・土地ではないでしょうか。

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