№2104 2019-2020 年末年始 航空利用データ分析

羽田空港.jpg
 2019-2020年、令和最初の年末年始の航空利用の実績のデータが昨日、航空各社から発表されました。例年通り、データから利用状況を読み解いていきたいと思います。
 今年度は、12月27日~1月5日の10日間が対象です。お盆休みからの間からで言うと、バニラとピーチの統合完了、スカイマークの国際線就航、フジドリームの神戸就航などがありました。それらはどの程度、年末年始の利用に影響を与えているでしょうか。
 今シーズンは、IBEXも利用実績を公表しています。

 会社によって呼び方が若干違うが、「座席数」「旅客数」「利用率」で統一します。国際線は「日本発」「日本着」で統一。
 注記以外は、コードシェア販売分の扱いは記されていません。カッコ内は前年比。各社毎の最高利用率の日を記し、適宜、別に利用率が高かった期間を記します。

全日空
国内線 座席数 1,906,669席(105.8%) 旅客数 1,569,025人(108.4%) 利用率 82.3%(+2.0%)
国際線 座席数 389,520席(112.4%) 旅客数 323,439人(108.2%) 利用率 83.0%(△3.2%)
 国内線は、全方面で旅客数が前年度を上回り、特に東北・北陸方面は前年比115.5%の大幅な伸びとなりました。
 最高利用率は、下りが30日の94.8%、上りが4日の98.1%。臨時便は、羽田~八丈島・鹿児島・沖縄の9便。
 国際線は、ハワイ路線がやはり、「FLYING HONU」効果が存分に出ていたようで、旅客数がほぼ5割増し。一方で中国路線は、座席数は増えたのに、旅客数は減少し、方面別で唯一、70%台になってしまいました。
 最高利用率は、日本発が28日の93.4%、日本着が5日の92.8%。 
  
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日本航空
国内線 座席数 1,235,021席(103.5%) 旅客数 1,032,399人(105.3%) 利用率 83.6%(+1.5%)
国際線 座席数 312,057席(102.4%) 旅客数 277,884人(100.7%) 利用率 89.0%(△1.5%)
 国内線は、こちらも全方面で、旅客数が前年を上回っています。
 最高利用率(JALグループ4社合計)は、下りが29日の94.6%、上りが4日の98.0%。臨時便は羽田~出雲・沖縄の合計30便。
 国際線は、ハワイ路線は旅客数が前年より2割以上減少。座席提供数以上の減少で、利用率が90%を割ってしまいました。ANA「FLYING HONU」の影響が出ていたのは、間違いない。また、こちらも中国路線が、座席数の増加に反比例して減少し、方面別で唯一の70%台です。韓国路線は昨年より上回っていたと言うので、日韓関係の悪化の影響は、JALに限っては出ていないよう。
 最高利用率は、日本発が28日の95.5%、日本着が5日の97.6%。臨時便は成田~ホノルル2便、チャーター便は成田~コロール(パラオ)5便。

 ANA・JAL、共に中国路線が奮わなかったのはなぜだろう?両社とも香港は中国路線には含めておらず、メインランドには利用を遠ざけるような理由が思い当たらないが。 
  
日本トランスオーシャン航空
 座席数 115,170席(101.0%) 旅客数 99,830人(105.0%) 利用率 86.7%(+3.4%)
 臨時便は関空・岡山~沖縄の合計2便。
   
琉球エアコミューター
 座席数 20,800席(97.7%) 旅客数 15,571人(98.4%) 利用率 74.7%(+0.6%)
 臨時便は沖縄~南大東・北大東、南大東~北大東の合計6便。沖縄~南大東~北大東~沖縄の三角運行2周でしょう。
 
日本エアコミューター
 座席数 33,704席(111.3%) 旅客数 21,371人(110.0%) 利用率 63.4%(△0.8%)
 Saab340→ATR72の置き換えが完了、路線網再編成も一段落し、座席数は1割以上増加。利用率は微減だが、旅客数はほぼ、座席数に比例して増えています。臨時便は鹿児島~徳之島6便。

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スカイマーク
国内線 座席数 263,907席(104.4%) 旅客数 235,580人(106.8%) 利用率 89.3%(+2.0%)
国際線 座席数 3,540席 旅客数 2,583人 利用率 73.0%
 11月29日、成田~サイパン路線が就航。紆余曲折があったが、運行開始から21年、いよいよ国際定期路線に参入となりました。
 国内線は、同時に成田~中部路線が開設になったからか、座席数が増加。それ以上に旅客数が増えて、利用率は90%に近くなりました。
 最高利用率は、下りが28日の94.0%、上りが5日の97.5%。両方向とも全日、利用率が80%を上回っています。
 SKYは臨時便の運航についてはリリースに記していないが、1月1日には羽田~神戸路線で臨時便の運航があったようです。前年末に別リリースがあったもので、サッカーのJ1ヴィッセル神戸が天皇杯決勝に進出し、1日に国立競技場で試合を行った(優勝)ため、サポーター輸送がメインだったのでしょう。ヴィッセル神戸ラッピング機での運航だったよう。
 最初の多客シーズンを迎えた国際線は、最初はこんなものだろう、という利用率だと思います。最高利用率は、日本発は30日の90.4%、日本着は1日になり91.0%で、90%を超えたのはこの2日だけでした。片輸送の傾向があり、27日の日本着は37.3%に留まりました。
   
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エア・ドゥ
 座席数 87,442席(111.5%) 旅客数 73,026人(111.5%) 利用率 83.5%(0.0%)
 座席数、旅客数とも1割以上増えました。ANA・JALの北海道路線にも共通しているが、前年度は新千歳での降雪による大量の欠航の発生があったため、その反動だと思われます。
 最高利用率は、下りが30日の91.9%、上りが4日の98.5%。下りは、土日となる28・29日が80%を割ってしまいました(27日が89.7%だったのに)。臨時便は、羽田~新千歳路線14便。

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ソラシドエア
(ANA販売分は含まず)
 座席数 83,070席(107.7%) 旅客数 64,606人(101.5%) 利用率 77.8%(△4.8%)
 座席数がかなり増えました。臨時便を例年以上に多数運航した(羽田~長崎・宮崎・沖縄、宮崎~沖縄路線合計42便 前年度は羽田~長崎路線8便)ためと思われます。
 最高利用率は、下りが28日の93.4%、上りが5日の98.5%。例年以上に片輸送の傾向が出ていて、上下両方向とも70%以上は3日のみ、27日の上りは5割を切りました。

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スターフライヤー
(ANA販売分は含まず)
国内線 座席数 60,613席(103.8%) 旅客数 53,453人(111.1%) 利用率 88.2%(+5.8%)
国際線 座席数 6,000席(100.0%) 旅客数 5,396人(164.0%) 利用率 89.9%(+35.0%)
 国内線は、旅客数が1割以上も増え、利用率も上昇しました。
 最高利用率は、下りが30日の97.7%、上りが5日の99.9%でほぼ満席。羽田~関空の下りは1日、羽田~山口宇部の下りは3日がピークになったようです(路線別の数字は公表されていない)。
 国際線は利用が定着してきたのか、座席数は変わらないが、旅客数が大幅に伸び、利用率も90%に近づきました。
 最高利用率は、日本発は30日、日本着は5日で共に100%、満席でした。片輸送の傾向も、やや改善されています。
   
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フジドリームエアラインズ
(JAL販売分を含む)
 座席数 65,312席(118.5%) 旅客数 52,778人(121.5%) 利用率 80.8%(+2.0%)
 10月27日より神戸空港に就航、松本・出雲路線に加えて、12月20日より高知路線もスタートしました。座席数・旅客数とも、2割前後増えています。
 路線別では、その新路線の松本~神戸線がさっそく、95.4%と一番の高率になりました。松本発着の3路線が、全て90%台です。一方で高知関連の2路線は、神戸線も含めて60%台と低調でした。小牧からシフトした静岡~北九州路線は86.1%で、前年度の小牧~北九州路線が72.9%だったから、シフトの効果が現れているようです。お盆休みよりかなり良くなった。
 最高利用率は、小牧は出発が29日(90.7%)、到着が4日(97.5%)、静岡は出発が29日(92.6%)、到着が3日(98.8%)、神戸は出発が29日(86.0%)、到着が4日(95.3%)、松本は出発が28日(99.0%)、到着が5日(98.7%)。さて神戸空港は、静岡・小牧に次ぐFDA第3の、そして関西の拠点として、成長できるでしょうか。 
   
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IBEXエアラインズ
 座席数 8,288席(103.1%) 旅客数 7,094人(122.4%) 利用率 85.6%
※前年度のデータがないため 利用率の比較は不可
 利用実績を公表するのは、これが初めてになるのでしょうか。
 これまでのデータを見ていないから解らない部分も多いが、コミューター的な路線が大半だからか、利用率は目立って良くも悪くもない印象。90%を超える日もなければ、70%を割る日もありませんでした。ただ、旅客数は前年度比で2割以上も増えて、好調と見ました。会社のコメントでは、福岡・松山・広島路線が良かったとの事。
 最高利用率も他社と違う傾向が出ていて、下りは4日の88.8%、上りは5日の89.2%。
(全便ANAのコードシェアがあるが、ANA販売分の扱いは記されていない)

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ピーチ
国内線 座席数 161,640席(128%) 旅客数 147,451人(130%) 利用率 91.2%(+1.6%)
国際線 座席数 106.560席(144%) 旅客数 93,150人(137%) 利用率 87.4%(△4.0%)
(APJは小数点以下は表記なし)
 バニラエアを吸収した分もあるから単純な比較は出来ないが、内際とも座席数・旅客数とも大幅に増えました。
 最高利用率は、国内線は下りが30日の93.7%、上りが5日の95.9%。全日両方向とも85%以上。
 国際線は日本発が29日の95.2%、日本着が5日の91.2%。国内線は北海道・東北、国際線は台湾・上海路線が好調だったという事。

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ジェットスター・ジャパン
国内線 座席数 210,240席(106.5%) 旅客数 183,034人(102.8%) 利用率 90.2%(△2.9%)
国際線 座席数 18,180席(77.7%) 旅客数 16,109人(75.6%) 利用率 88.6%(△2.5%)
 国内線は下地島・庄内への就航があり、座席数は増加したが、旅客数は追いついていない。それでも利用率は90%をキープしています。
 最高利用率は、下りは31日になって89.3%、90%を超える日がありませんでした。上りは4日の94.7%
 国際線は逆に路線の取り止めもあって座席数が減少、それ以上に旅客数も減少して、やや低調の感がありました。最高利用率は、日本発は4日となって96.5%、日本着は5日の93.8%。期間全般に渡って、日本着が日本発より低い傾向があります。

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春秋航空日本
国内線 座席数 21,168席(107.7%) 旅客数 19,893人(125.3%) 利用率 94.0%(+13.2%)
国際線 座席数 18,900席(208.3%) 旅客数 15,310人(183.3%) 利用率 81.0%(△11.1%)
 引き続き復調傾向にあり、特に国際線の座席数は倍以上になりました。
 国内線の最高利用率は、下りは30日の98.0%、上りは5日の98.8%。全日80%以上で、28日~3日は上下とも90%台でした。臨時便は成田~佐賀7往復運航。
 国際線は、寧波・上海線の運行開始がありました。最高利用率は、日本発が29日の90.5%、日本着は3日とやや早め、83.7%でした。武漢・天津・上海路線が良かったという事でした(武漢は今年に入って肺炎が流行しているという事で、今後の懸念材料となるかも知れない)。

 エアアジア・ジャパンは、今日20時の時点では、実績のリリースを確認できませんでした。
 国内線では、前述の通り、北海道路線は前年度シーズンが新千歳の降雪による大量の欠航が発生していたため、その反動で各社とも回復したと考えられます。
 国際線は、ハワイ路線は完全にANAの勝ち!やはりA380の効果は、絶大でした。実際に乗った体験からは、やはりそうだよなあ、と思います。
 次回はGWにやるが、この間には、羽田空港の国際線大幅増便があります。これが、特にANA・JALにどう出るか。ハワイ路線で苦杯をなめたJALは、羽田~ホノルル路線が再就航となり、成田から2往復がシフトされます。去年の暮れからこの点を重点的にアピールして、巻き返しを図ろうとしています(ANAは、羽田発着の増便はなく、A380は羽田路線には導入しない)。「ARASHI HAWAII JET」の就航が期待されるが(国内線の「THANKS」とのツーショットが見られるか?)、ビジュアル面だけでなく、サービス面でも何か質的な対抗策が欲しい。といってANAのマネではなく、オリジナリティを出して欲しい。個人的には「リゾッチャ」の復活なんて、期待したいなあ。
 また国内線は、那覇空港の第2滑走路が供用となる沖縄路線が注目されます。特にSNAは、このところ、定期路線ではない羽田~沖縄間に臨時便を多数運航しており、定期路線参入の意向があるのかも知れない。あっても、GWには間に合わないかも知れないが。ただ、国土交通省は羽田の国内線発着枠の再配分を行うようだが、新規配分は地方路線にという事らしく、希望はしていても受け入れられないかも知れない。
 いずれにしろ、来週には発表になる、3月からの新スケジュールの発表を待ちたいと思います。それが、GWの利用とどう結びつくか。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


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