№2156 嵐の前の静けさ 陸・海・空 北欧立体周遊 8.「ノルトピレン」ナルヴィクへ(後)

「緊急事態宣言」は今日、関西の2府1県は終了したが、我が神奈川県を含む首都圏の1都2県と北海道は、継続になってしまいました。来週の25日には再度検討が行われるらしいので、そこでの終了を期待はしたいが。宣言継続はあっても、商業施設は神奈川でも徐々に再開が始まっていて、これを踏まえれば、今減便や特別ダイヤになっている各交通機関も、少なくとも日常の通勤通学の足は、今以上に状況が悪くなる事はないだろうし、ないと思いたいが。ただ、長距離の旅行は…、航空は引き続き大幅減便が続くし、JR北海道も6月14日からの減便・減車の拡大を発表しています。少なくとも、6月いっぱいまでは困難でしょう。ともかく、私が求めるのは、「元の日常」が戻ってくる事です。簡単ではないが、1日も早く実現する事を願います。

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 ストックホルム~ボーデン間は、過去には何度も乗っています。最初が1993(H5)年10月、次が1996(H8)年7月同じ年の11月にも乗っているし、最近は11年前の2009(H21)年3月に乗りました。好きなんだなあ。列車も、車窓も。
 過去の4回は皆、ルートは違えども、ボーデンからルレオに立ち寄っていましたが、今回は初めてルレオはスルー、ボーデンから引き続き同じ94列車で、最北のナルヴィクを目指す事になります。

2020年 3月 5日(木)

001 ボーデン到着.jpg
 定刻に走れていました。5時40分、ボーデン着。
 ところで、11年前はルレオ→ボーデン→ストックホルムと乗っているが(ナルヴィクは行っていない)、あの時は途中のウメオで進行方向が変わっていました。しかし、ルートが変わったらしく、今回はストックホルムから方向を変えないまま、ボーデンの到着となりました。

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 地下通路のカラフルなイラストは、変わっていない。

002 ボーデン駅舎.jpg
 山小屋風の駅舎も昔のままだ。ただ、やはり営業の駅員、というか窓口がない…。まだ6時前で駅前も人影はほぼない。ただ、市内バスはもう走り始めている。

003 ルレオ近郊電車時刻表.jpg
 変わったのは、こことルレオの間に近郊電車が走り出したらしい、という事。時刻表が掲げられていました。むろん本数はそんなに多くはないが。

004 新型近郊電車模型.jpg
 走り出したのは最近の事だろうか、PRというわけか、新型の近郊電車の模型が展示されていました。

006 ルレオ行近郊電車.jpg
 もっとも、4番ホームで待っていたのは、これまで何度も見て、乗ってきた旧式の電車でした。

007 ルレオ発到着.jpg
 しばらくすると、ルレオ発の編成が来ました。座席車+食堂車。
 この後、ストックホルムからの編成は、ナルヴィク行の車両が切り離され、いったん構内から出て行って、今度はルレオからの客車の前に連結される。

009 ルレオ行出発.jpg
 先にルレオ行が出発していきました。
 その後、定刻を少し回って、こちらも出発。

ここでも備忘録的に、ボーデンからの編成を記しておきます。ルレオからのELが、ボーデンからもけん引しました。

 RC6 1395
11 WL6 5623 寝台車 S-N
12 WL6 5616 寝台車 S-N
14 BC4 5440 クシェット S-N
15 BC4 5467 クシェット S-N
16 B2 5531 座席2等車 S-N
61 BF4 5408 座席2等車 L-N
 R4 5455 食堂車 L-N

 S-N ストックホルム中央~ナルヴィク間
 L-N ルレオ~ナルヴィク間
※ キルナから逆編成

010 食堂車車内.jpg
 ルレオから別の食堂車になり、既に営業を始めていたので、早めの朝食。

011 朝食.jpg
 サンドイッチとヨーグルト、オレンジジュース。これで99SEK(≒1,150円)。
 最初は誰もいなかったけれど、時間がたつに連れて、他のお客さんも三々五々集まってきました。

012 ムリエク.jpg
 ボーデンから1時間、7時ちょうど、ムリエク着。駅付近は民家が数件あるだけで、駅舎の窓口もないが、ホームの雪かきはキチンと行われていました。

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 ひたすら、雪が積もる森の中。モノトーンの世界。木々が、だんだん小さくなっていく。
 ムリエクとイェリヴァレの間で北極圏に入ったはずだが、気づかなかった。看板も見落とした。アナウンスがあるわけでも、列車が減速したわけでもなかったし。

014 イェリヴァレ到着.jpg
 さらに1時間、8時ちょうどにイェリヴァレ到着。ここの駅舎も変わらない。ウィンタースポーツのリゾート、というわけで、ここでお客さんがどっと降りる。先のボブスレーのお兄さん2人組も、ここで降りていきました。

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 さらに1時間、左手にはキルナのスキー場が見えてきました。

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 キルナ到着。ここでもお客さんがゾロゾロ下車。ホームに横付けされていた観光バスや、出迎えの車などに乗り換えていく。

 …って、あれ、キルナって、こんな駅だったっけ?あの重圧な駅舎は、どこだ?

020 キルナ駅銅像.jpg
 線路を担ぐ男たちの銅像はあるのだが…。駅…、場所、変わった?

017 キルナ駅舎.jpg
 これが、駅舎?ただの待ち合い室にしか見えないが。

018 キルナガイド.jpg
 中には、キルナのアクティビティについて書かれた案内がありました。日本語まで記されている。

019 キルナ駅ホーム.jpg
 構内は広いが、旅客用のホームは、この1面しかない(なぜか11番線となっている)。

021 進行方向転換.jpg
 ここで進行方向が変わり、機関車が付け替えられる。これも、以前はなかった事だ。

022 キルナ出発.jpg
 いったいどうなっているのよ、と思いつつ、キルナ出発です。
 最後部となった寝台車の貫通扉の窓から、後方を見る。すぐに雪煙が付着して、何も見えなくなっていくのだが。右手には貨物列車の機関車がいる。新型だ。
 検札に回ってきた車掌に聞くと、キルナ駅は10年前に移転しているのだそうだ。キルナは鉄鉱石の採掘で世界的に有名な街なのだが、やりすぎて町が危険な状態に陥り、町の方を移転させる事になった。という話は聞いていました。しかし、駅まで移転しているとは思わなかった。なお、今後再度の移転が行われるらしい。

023 雪山.jpg
 左手は雪山になる。だんだん高度が上がっていく。

024 トーネ湖.jpg
 一方の右手はトーネ湖。
 途中の信号所(KAISE PAKTEと書かれていたが、地名ではないかも)で20分も停車。交換相手は、新型ELけん引の貨物列車。実態はやはり貨物が主、旅客は従、か。

025 アビスコ東到着.jpg
 アビスコ東駅。定刻の到着だったから、先の20分停車もダイヤ通りだったという事か。

026 アビスコ東駅.jpg
 ここも、いい駅舎があるなあ。ここは、中を覗く時間はなかった。

027 アビスコツーリスト到着.jpg
 ただし、降車が多かったのは次のツーリスト駅。

028 トーネ湖.jpg
 トーネ湖を見下ろす形で、どんどん上っていく。曇り空なので、遠くの雪山と、空の境目が解らない。

029 バッシヤウレ駅舎.jpg
 バッシャラウレ駅で、25分停車。時刻表上では通過で、運転停車。なので外には出られない。

030 ルレオ行.jpg
 ルレオ行95列車の待ち合わせだった。

031 スィーツ&コーヒー.jpg
 食堂車でスィーツとコーヒー。

032 カッタリヨク.jpg
 カッタリヨク着。雪に埋もれた集落、というイメージ。

033 リクスグレンセン駅.jpg
 リクスグレンセンの駅は、ホームがシェルターの中にある。行き違いができない棒線。
 この駅が、スウェーデン側では最後の駅になる。ノルウェー側の警備兵が回ってきました。特にパスポートを見せろとかはないが。

034 リクスグレンセン集落.jpg
 ホームのシェルター越しに見る、リクスグレンセンの集落。
 そのシェルターの中に書かれたスウェーデンの国旗をあしらった標識が、ノルウェーの国旗のデザインになり、国境を越えたと解る。
 ここまでの間で、乗客はかなり降りたようでした。コンパートは先のボブスレーのお兄さん以外にもいたのだが、途中で降りてしまって、自分一人。

035 ノルウェー雪山.jpg
 ノルウェーの山。モノトーンは変わらない。やや険しく見える。

036 フィヨルド.jpg
 ノルウェー、といったら、フィヨルドだよねえ。右下に見下ろしながら、今度はどんどん下っていく。曇り空で寒々しいが、これはこれで趣きがあると思う。

037 ロムバック橋.jpg
 フィヨルドにかかる吊り橋。ロムバック橋というらしい。さらに北部のトロムソやホニングスボーグ、21年前にフィンランド側からいった事があるノールカップの方に続いています。相当遠いが。

038 ナルヴィク接近.jpg
 久しぶりに大きな街が見えてきた、と思ったら、黄色い建物が見えてきた。ナルヴィクの駅だ。

039 ナルヴィク到着.jpg
 13時少し過ぎ、ナルヴィク、着きました!

 定刻より少々遅れての到着、ストックホルム中央を起って、ちょうど19時間です。
 ようやく念願かなって、全区間乗り通す事が出来ました。感無量…とまでは言わないが、達成感がありました。
 降り立ってみれば、田舎の駅の風情では、あるのですが…。

 という事で、「ノルトピレン」の旅は終着地にたどり着きました。やはり夜が明けてからの、ボーデン~キルナ~ナルヴィクの間の車窓は、特にキルナ以北の山越え、国境越えは見ごたえがあると思います。一度は乗って損なし。
 あとは、車両は初めて乗った1993(H5)年の頃と基本的には変わりなく、むろんきちんと整備されているし、清潔なのでその点は言う事はないが、付帯サービスがなくなったり(ビデオカーやジュークボックスなど)、食堂車も簡素化されていたりするのは、正直残念でした。日本の目から見れば、食堂車はあるだけマシ、でしょうが(逆に日本人の側も、日本の列車に供食サービスの充実を求めるつもりなら、考えなければならない要素だ)。「ノルトピレン」の名が通じるのは日本だけ、現地ではごく普通の夜行94列車ではあるが、そろそろ、「ノルトピレン」の名が彼の地でも定着できるような、斬新な新型車両が欲しいかなあ、そんな印象はありました。付帯サービスはどんなものが良いかは解らないが。

 ナルヴィクの町と、ボーデーへのバス旅は次回(26日火曜日)です。ナルヴィクは、思ったよりは「都会」でした。

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 タイ国際航空が、事実上経営破綻しました。この前ヴァージン・オーストラリアが破綻したばかりだが、ナショナル・フラッグキャリア(TGは株式の51%を国が保有)まで、となると、今後世界全体では、航空業界はどういう方向に行ってしまうのかと、ちょっと恐怖です。とにかく、飛ばないと話にならないのが航空なので。日本はそうならないと思いたいが、破綻、とまでは行かなくても、大型の再編成が(時には国境をも跨いで)起こるのかもしれない。

《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
20日 台湾 蔡英文相総統2期目 「一国二制度」演説で拒否
(「雇用調整助成金」オンライン申請 不具合発生) 
21日 無人宇宙輸送船「こうのとり」 最終9号機 打ち上げ成功
(法隆寺 拝観再開)

 検事長の賭けマージャン問題が、検察庁法改正案の審議の最中(臨時国会に持ち越しになったが)という事もあって政治問題になっているが、胴元の「新聞記者」って、どこの誰なのだろう?社名は出ているようだが、こちらも大問題のはずだ。

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