№2253 私鉄名車列伝 149.鹿児島市交通局2100形

「私鉄の名車列伝」、今回は鹿児島市電2100形です。平成になって初の新車は、同市交通局としては、様々な新機軸を取り入れて、後の高性能車両の礎となりました。

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 鹿児島市交通局2100形は、鹿児島市の市制100周年と、交通局発足60周年を記念し、平成の世になった直後の1989(H元)年4月1日にデビューした。600形以来26年ぶりの新造車両で、全面フルモデルチェンジとなり、鹿児島市電の新造車では初のカルダン駆動、初の冷房車と、新機軸を多数盛り込んでいる。JR九州鹿児島車両所で製作された事も、話題となった。

 車体は鋼板プレス材を溶接組み立てした軽量構造となり、前面は一枚窓、側面は上部引き違い・下部固定の大型窓となり、スマートな軽快電車スタイルのデザインとなった。ドアは前中とも、1枚の引戸となった。前部の行先表示は大型化、中ドア後ろの上部にも、新たに行先表示装置を設けている。全電気指令式ブレーキを装備し、鹿児島市初のワンハンドルマスコンによる、700形以来の間接自動制御を行っている。電動機の出力も60kW(×2)となり、在来車両は37.5kW(×2)だったから、大幅な出力増強となった。新製当時は、Z形パンタグラフを搭載していた。

鹿児島市交通局2100形車内改修前.jpg
 車内は、当初は観光輸送も考慮し、2人掛け転換クロスシート(自動転換式)とロングシートの組み合わせによる、当時の路面電車では破格のアコモデーションだった。カーテンも、横引き式となった(戸袋部は一般的なロールアップ形)。

 カラーリングが一新され、2両で異なるデザインとなった。2101号は白地に青・黄色系(錦江湾の清風と柑橘系の香りのイメージ)、2102号は白地に赤・紫色系(先進的都市と感性豊かな人々の心の集合のイメージ)となり、2101号には「しろやま」、2102号には「さくらじま」の愛称がつけられていた。

鹿児島市交通局2100形現行塗装.jpg
 車内は1995(H7)年に全ロングシートに改造されている。、また、外部塗装は広告ラッピング施行を経て、現在は市電の本来の標準色である、黄色+緑色+白帯塗装となっている。パンタグラフはシングルアーム式に交換され、冷房装置も更新されている。デビューから30年以上経ったが、引き続き1系統(鹿児島駅前~騎射場~谷山)・2系統(鹿児島駅前~鹿児島中央駅前~郡元)間で、他車両と共に活躍中である。

 2100形は、鹿児島市では初の新製高性能車となったが、既に熊本市電などではVVVF車がデビューしていて、鹿児島市でも2年後の2110形からVVVF車に移行する事になります。その意味で、2100形は、旧型と、VVVF車との橋渡しとなった、後の発展を見据えた移行期の車両と位置付けられるかもしれません。それにしても、現行のカラーが、今でも本来の鹿児島市電色標準色とは知りませんでした。デビュー当時のカラーが維持されても良かったかなとも思うが、どうでしょうか。一番上の画像は、絹目写真をスキャンして作成したもので、若干見づらいかも知れないが、ご了承くださいませ。

 今回の記事は、

「Can Books 日本の路面電車Ⅰ 現役路線編」「同 ローカル私鉄車両20年 路面電車・中鉄道編」(JTBパブリッシング)
「鉄道ピクトリアル 1990年10月臨時増刊号 新車年鑑1990年版」「同1994年7月臨時増刊号 路面電車」「同2000年7月臨時増刊号 路面電車~LRT」「同2011年8月臨時増刊号 路面電車」(鉄道図書刊行会)
「路面電車 パーフェクトガイド」(NEKOパブリッシング)
「みんなの鉄道 DVD BOOKシリーズ 路面電車スペシャル」(メディアックス)

などを参考にさせて頂きました。

 次回は、四日市あすなろう鉄道の260形です。

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 東京メトロ・東武から、来春の最終電車の繰り上げのリリースがありました。
東京メトロ…千代田線・北千住→綾瀬の16分が最大だが、一方で繰り上げがない路線・区間もあります。副都心線が比較的きつめだろうか。
東武…区間によって異なるが、スカイツリーラインが15分程度、大師線が10分程度、東上線が10~15分程度の繰り上げ。また特急は、下り〔リバティけごん253号〕は取りやめ、上り〔リバティけごん208号〕は春日部始発に短縮(〔スカイツリーライナー〕になると思われる)。東上線では、朝方の上り〔TJライナー〕2本を増発。
 両社とも、初発の繰り下げは行わない。

 また、東京メトロと埼玉高速鉄道から、終夜運転のリリースも出ています。メトロは、終夜運転を全線で実施。銀座線・上野~浅草間が10分毎、他は全て30分毎。他鉄道との相互直通運転は、埼玉高速鉄道と、JR常磐線とは一部列車、あとは〔メトロニューイヤー〕。埼玉高速鉄道が終夜運転を行うというのは、正直意外でした。なお、感染禍の拡大によっては、取りやめの可能性あり。

《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
30日 東京証券取引所・親会社 金融庁から業務改善命令 東証社長辞任
(日中間ビジネス関係者 相互往来再開)
 1日 国民投票法改正案 今国会の採決見送り 自民・立憲民主両党合意
(新語・流行語大賞 年間大賞「三密」)

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