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zoom RSS 1624 年鑑バスラマ2016→2017(ぽると出版)

<<   作成日時 : 2016/12/27 22:00   >>

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 毎年恒例の「年鑑バスラマ 2016→2017」が先週、発売になりました。
 表紙は日本で発売になったベンツ・シターロ連接車と、国鉄東名ハイウェイバス。なんと対照的な事か。

◆2016年 国内バスハイライト

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 トップが「アストロメガ」で、ブルーリボン・ハイブリッドに新エルガミオ&レインボーデビュー、連接車が各地にデビュー、レストランバスや川越の巡回バス、新観光バス、バスタ新宿、自動運転、尼崎市営バスに横浜市営定期観光バスの終了、バスイベントにバステクフォーラムなど。
 熊本地震に北海道豪雨も触れられているが、石勝線・根室本線(トマム〜芽室間)は発売2日後の22日に再開されています。

 和田編集長による今年の巻頭言は、年明け早々に発生してしまった軽井沢のスキーバス事故を受けてバスの信頼性について、バスのドライバー不足と自動運転、貸切バス事業、そして連接車や燃料電池バスを中心とした車両技術について述べられています。
 先に連接車について私なりの考えを記すと、何度も言っているが、よほど走行路の環境が良くならないと、日本においては、連接車を多数の路線でバンバン走らせる状況にはなりえないと思う。やや期待しすぎではないかと思うのだがなあ。公道もそうだが、ネックはバスターミナルにあると思う。現状はどこも単車のみの運用を想定した設計になっているので乗り場同士の間隔が足りないし、出発までの待機場所も狭い。また、事業者のバスの置き場(車庫)も、必要なスペースを確保できるだろうか。BRT云々はともかく、最低でも幕張地区位は環境が整備されていないと、連接車の頻繁な運行には向かないのではないか。
 ドライバーに関しては、むろん周りの環境(労働条件の整備など)の整備が急務だが、ドライバー自身のモラルの向上も必要。自動運転がすぐにバス業界に全面的に普及するとは思わないが、有人のバスが大事故を起こしたり、あるいは不祥事が発生したりすると、「有人でも無人でも、安全性は同じではないか?」との疑念を抱かれる事になる。バスではないが、まもなく30年になるJRグループが民営化直後、急激に合理化・人減らしが進む事になったのも、(むろん輸送量と人員のアンバランスがあまりにも大きくなっていた事もあったが)国鉄時代末期の不祥事から大事故も相次ぎ、世論の信頼を失っていた事も背景にあった事を、忘れてはなりません。合理化って、始めようとする頃は反発が大きいが、慣れると「案外こんなものか」という所に落ち着くものなので。ドライバー自身も、まずはこの点を心しておくべきです。
(バスだって、昔は車掌が乗っていた)
 バスドライバーの確保にしろ、連接車や燃料電池バスを走らせようとするにしろ、まずはバスを含めた公共交通優先の姿勢が社会に必要だし、業界の側も(労使とも)その要請に応えられる体制づくりが一番大事、ではないでしょうか。

◆ 各社の運転訓練車を見る
 運転訓練車自体は決して新しいものではないが、昔は単に営業登録を抹消した(白ナンバー化)だけで、路上での訓練に重きが置かれていたと思う。最近はどこもコンピューターやカメラを搭載し、データの収集や、ドライバーの内面的なチェックにもかなり重点が置かれているようです。
 富士急バスのデザインは、電車の「フジサン特急」と同じか。
 ここで取り上げられたのは全て、業界では最大手になるが、中小事業者がこれだけの車両を持つのは、コスト的に大変だと思う。ドライバーの安全性の確保の必要性は大手も中小も全く変わらないはずで、この手の車両を融通するシステムはないのでしょうか。

◆ 国内バスカタログ 2016→2017
 エルガミオ/レインボーがモデルチェンジ。レインボーの一般営業用の第1号ユーザーは函館バス、という事になるのでしょうか?
 エルガ・ハイブリッドは引き続き販売が続いているが、販売価格はすぐ左のブルーリボン・ハイブリッドよりも高額になってしまっているし、車高を低く抑えられるというアドバンテージもなくなり、逆に車内にデッドスペースができるハンデは抱えたまま。同じJ−BUSでハイブリッド車の競作を続けられるものでしょうか?
 気になるのは三菱ふそうで、エアロスター・エコハイブリッドの中止以降、低公害車が全く開発されていません。今後はシターロの如く、ベンツから技術をも供与を得てバス開発が進む事になるのだろうが、低公害車のニーズはかつてなく高まってきていると思われるので、何かしらの回答が求められる時期ではないでしょうか。
 オノエンスターはレギュラー号でも発表がなく、この増刊が初のお目見えになりました。

◆ 海外バスカタログ 2016→2017
 中国のCRRC E−BUSはパンタグラフによる急速充電を繰り返して走る連接EV。ソラリスのウルビノの、オプションでパンタグラフを装備したEVを用意。これって、先月乗った台湾・高雄市のLRTと同じ、という事ですよね?となると、連接バスで急速充電式EVを作れるなら、LRTとバスとの境界がいっそう狭くなる事にになります。ではなぜ、わざわざ高いコストをかけて路上にレールを敷かなければならないLRTでなければならないのか?(先の記述と若干矛盾するが)専用の走行路を用意できるなら、EVの連接車を走らせれば良いBRTではなぜダメなのか?LRT論者が、この疑問に答えなければなければならない場面が来るのではないか、とさえ思いました。
(決してLRT否定ではないが)
 低公害車全般に関しては、この所フランス各地で大気汚染がひどく、パリ市が2020年にはディーゼルの貸切バスの市中乗り入れを禁止するとかいう事も聞いているし、一気に開発、導入が進む可能性はあります。
 ここでは記されていないが、イギリスのEU離脱決定は今後どのような影響を与えるだろうか。今後の離脱交渉にも寄るが、特にイギリスの側は、車両を大陸から購入する度に多額の関税を課せられる状況になったら、大変な危機を迎える事になるのではないだろうか。中国など、他のルートからの購入を考える事になるのか。EUそのものが揺らいでいるし、欧州はメーカーサイドのみならず、バス業界全体が一大事に陥る可能性もありそう。

◆ 歴史編 交通科学博物館に展示されていた国鉄ハイウェイバスはいま
 まず、ああ国鉄東名ハイウェイバスって、こうでなくてはいけないよなあと思った。逆台形に「JNR」のシンボルマーク、ツバメマークの上にレトロなフォントの「国鉄」の2文字。そして特にカラーリング。以前JRバス関東で国鉄ハイウェイバス色をラッピングで復刻していた事があったが、明らかに色調が違っていた。ラッピングという事もあったろうが、メタリックなダークブルーこそ、本来の国鉄バスのブルーだと、改めて感じました。
 私は動態保存にはこだわりません。できるならそれに越した事はないが、それに使えるコストがあるなら、それこそ現在走っている営業路線バスの安全対策やサービス向上策に費やすべきとも思うし、そもそも、公道は走れないでしょう。ましてこのバスの場合、ハイパワーのエンジンの能力を復元できなかったら、動態保存の意味があるのかなとも感じるので。

 来年のバス事業はどの方向へ向かうのか。正直想像が難しいが、ともあれ大事故や不祥事を起こす事無く、健全に発展する事が求められます。
 最後に、今後バスラマ誌レギュラー号で取り上げて欲しい事です。

1.バス会社の「分社」。神奈川中央交通は来年早々経営体制を再編成、5つの「神奈交」ブランドが消えて、地域別に3つの「神奈中」バスになる。この20年の間、業界では「分社化」が目立ったが(はしりは1995(H7)年のちばフラワーバスか)、さいたま国際バス・ケイビーバス・多摩バス・臨港グリーンバスの如く、結局本体に再吸収されて消滅した会社が少なくない。分社のメリットは?デメリットは?
2.貨客混載バス。「国内バス1年の動向」でもいくつか記されているが、中長距離路線バスに宅配便などの貨物を搭載する実験的ケースが見られる。決して新しいものでもないが、ローカル路線存続のための有力な策の一つと思われるので、海外の例(スイスのポストバスもそうだし、北欧では後部を丸々貨物搭載スペースとした専用車両まである)も交えて、運用の実際を見たい。
3.障害者の輸送、特にスクールバス。今年はリオ・パラリンピック開催の一方で相模原市の事件があり、改めて障害者と健常者の関わりの在り方が問われた年だった。バス業界の場合、ノンステップバスなどのバリアフリー対策もあるが、意外に知られていない、そして取り上げられていないのが、養護学校・特別支援学校の通学輸送。特に事業者の選定は、どのような仕組みになっているのだろうか。

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《今日のニュースから》
26日 日本酒「獺祭(だっさい)」虫混入発見 自主回収開始
27日 「つま恋」 ホテルマネージメントインターナショナルに譲渡 ヤマハ発表

「獺祭」って高いんだよね。グラス一杯で安い酒のボトル1本にほぼ匹敵するので。旅客機でもファーストクラスやビジネスクラスで提供されるブランド。
 ホテルマネージメントインターナショナルは、主に「クラウンパレス」「パールシティ」のブランドを展開していて、新阪急ホテルも2軒買収しています。

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