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zoom RSS 1632 4発JET旅客機 LEGACY(イカロス出版)

<<   作成日時 : 2017/01/13 22:00   >>

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 新年最初の更新では、昨年暮れの成田空港撮影行について3回に分けて書いたけれど、4発ジェット旅客機も成田でさえほとんど見られないなあ、B747はほとんど降りてこないし、A340もなかなか見ない、エティハドもB787−9になったし。そんな感慨に浸っていたところで、このイカロスMOOKが刊行されました。1年前に刊行された「3発機リスペクト TRYJET STORY」に続くMOOK本、と言って良いのでしょうか。双発機全盛の中で、姿を消しつつある多発機を、改めて振り返ってみようという企画だと思います。
 
 現在、現役の4発ジェット旅客機はB747、A340、A380のみとなり、日本ではほとんど見られません。冒頭ではその3機種のカラー写真を、オフラインも含めて豊富に並べています。
 テキストは3部構成となって、まず日本の4発ジェット旅客(貨物)機の歴史が、軽妙なタッチで書かれています。日本のジェット旅客機は1960(S35)年のJALのDC−8−32で始まり、その後派生形やCV880の導入があった後、1970年代後半のJAL・ANAのB747ジャンボジェット導入で一気に大量輸送時代を迎えました。その歴史は、4発ジェット旅客機の歴史ともぴったり重なっていました。
(ある程度流れが変わってくるのは、A300やB767の就航のあたりだろうか)
 DC−8に関しては一つ重要なポイントがあります。総生産機数は556機でB707に遠く及ばなかったと、後半で記される事になるが、その内の実に1/10の56機に、JALでの就航実績があった事です。この事は記されても良かったのではないか。全体的な販売は不振だったが、JALの飛躍には大いに貢献した機種であった事は、特筆されるべきでしょう。
 ANAのA380、どうなるのでしょうかねえ。経緯が経緯だからか、日本の航空業界史上最大の機材になるというのに、肝心のANAのリリースからして、今一つ控えめでした。ここへ来て(お得意の?)機体デザインの公募で盛り上げようとしているが。昨今のANAのブランド力からして集客の心配はないはず、とにかくオペレーションや整備が課題になるでしょう。実績を積み上げて、「これはいいな」となれば、仕様を変えて北米大陸や欧州路線への導入も検討されるのかもしれない。もっとも、その頃まで製造が続いていれば、の話だが。

 中盤では4発ジェット旅客機の過去と現在、そして未来。ジェット機開発当初は、ある程度大型の機体は、エンジンが3発以上ないと飛行できなかった。しかし高バイパス比のエンジンが開発され、双発機でもある程度大型化出来るようになり、ETOPSで長時間の洋上飛行もある程度可能になると、3・4発機は一気に時代遅れとなっていきます。
「中型ワイドボディ機の出現が双発機の未来を決定づけた」とあるが、私はむしろB777の、特に300ERの出現が、3・4発機の凋落をより加速させたのだろうと見ています。特にボーイングは、ある程度はB747−8(旅客型)を買ってくれるだろうと期待して開発したのに、そのキャリアがことごとくB777−300ERに流れてしまって、痛し痒しという所ではないか(B777なら、短道の200型との共通性も多いし)。今後B777−9Xが出現したら、その時こそB747の命運が尽きるのかも知れません。
(なお、去年の半ばの「B747の生産を終了させるかも知れない」とのボーイングの幹部の発言については触れられていない)

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 後半はコメット以降実用化された4発旅客機19機種(旧ソ連4機種を含む。B747−400はクラシックと一体でまとめられている)の概要が記されています。
 何しろ日本は「ジャンボジェット天国」だったから、B747は海外キャリアを含めて何度も搭乗しているが、それ以外だとA380が1回、A340が4回、BAe146−200が2回でした。JALのDC−8は1987(S62)年まで飛んだのだから、あと10年航空趣味にはまるのが早ければ、乗る機会を作っていたかも知れません。

 あと、これは「3発機」についても言えるが、世界各地には静態保存されている4発機がいくつかあります。私が見ただけでもスイス・ルツェルンの交通博物館にはスイス航空のCV990があるし、シャルル・ド・ゴール空港などいくつかの場所ではコンコルドが展示されています。世界全部は無理だろうが、解るだけでも記されれば良かった。

 多発機の減少は世界的な傾向であるが、なんと言っても経済性は無視する事が出来なくなってしまいました。双発機の万が一の安全性を懸念する声もあるのだが(元JAL機長の杉江弘氏は、バードストライクが発生したらどうなるのか。なぜエアフォース・ワンはB747クラシックを使い続けているのか、と疑問を呈している)。この辺は、逆に執筆者の見解を聞いてみたい気もするが。
 加えて日本の場合は、

1.曲がりなりにも羽田・成田空港の拡張が進み、国内線・国際線とも増便が可能になった。
2.一方で国内線は、新幹線の延伸・高速化などで鉄道への転移が見られた。
3.特にJAL・ANAは、LCCキャリアとの競合(といっても、春秋以外は自社の資本が半分以上だが)でコスト面での対応が求められた。
=極度に大型の機材は必要なくなった。

といったあたりが、多発機の縮小に繋がったのでしょう。もちろん、伊丹空港への多発機乗り入れ禁止とか、JALの経営破綻という要因もあるが。B747のクラシックや−400型をガンガン飛ばしていた10〜2・30年前とは、会社の内も外も状況がまるっきり変わってしまった、という事です。
 現在日本路線を1日2便以上運航、かつその全便が4発機のキャリアは、もはやルフトハンザだけ。ここにしたって、A350の導入が進めば、特にミュンヘン路線はどうなるか解らない。ユナイテッドはB747−400の退役を1年前倒し、2017(H29)年第4四半期で退役させると発表しました。ANAのA380への期待はあるが、いよいよ4発機は、日本では希少な存在になりそうです。

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 一昨日関西から帰ってきました。大阪から名古屋まではJR在来線だったが、岡崎の陥没でちょっとばかり影響がありました。長時間足止めを食らうという事はなかったが。いろいろ感じる事があったが、来月まとめて書きます。それにしても、大幹線鉄道路線が14時間以上も止まっていた割には、関東のメディアはほとんど何も伝えていませんでした。これが関東のJR東日本や大手私鉄で起きたら、直接的にも間接的にも全国的な大騒ぎになるはずなのだが。

《今日のニュースから》
10日 サッカーW杯出場国 2026年より48ヶ国に拡大
11日 新車発売台数「プリウス」1位 4年ぶり首位
12日 キプロス再統合へ多国間会合 ジュネーヴで開催
13日 全トヨタ労連 春闘で月額3000円以上要求 中央委員会で提示

 W杯出場国増加は、実際の大会運営でやや懸念もあります。グループ予選が奇数(3ヶ国)になるので、1チームは待ちぼうけになる事と、決勝トーナメント出場が32チームになるからトータルの試合数が80となり、1会場の試合数が1ヶ月の間に8試合程度となって、特に日程が詰まるグループ予選時のピッチのコンディション維持は大丈夫なのか。

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