№1095 2013年度年末年始 航空利用データ分析

 2013年度年末年始の航空各社の利用実績が、月曜日に一斉に発表されました。
 今年から、シーズン別に少し掘り下げて分析してみたいと思います。

画像


 今年度は12月20日(金)~1月5日(日)を対象。前2012年度より対象が1日多いので注意する必要はありますが、全体的に好調だったとされています。
 会社によって呼び方が若干違うが、「座席数」「旅客数」「利用率」で統一します。
 IBEX、JJPは公表がありませんでした。JJPはお盆の時期には公表があったのだが。
※注記以外は、コードシェア販売分の扱いは記されていない カッコ内は前年比

ANA
 国内線 座席数3,319,655席(103.8%) 旅客数2,294,711人(109.4%) 利用率69.1%(+3.4%)
 国際線 座席数421,601席(101.6%) 旅客数333,739人(105.2%) 利用率79.2%(+2.7%)

 国内線は、特に東北・北陸方面が対前年比114.9%、関西路線の利用率が79.2%、の数字が目を惹きました。
 北海道路線は座席提供数は前年比99.8%とマイナスだが、B747-400Dの退役が進んでいるからでしょう。利用は増えています。
 国際線では北米路線の旅客数が122.5%で、サンノゼ線開設や、ニューヨーク・シカゴ線の増便が効いているでしょう。
 気になったのは欧州路線で、座席提供数(92.7% ミュンヘン線をB787-8にしたからか)以上に旅客数(89.1%)が減っていて、利用率が81.1%に留まっているのは、急激な円安・ユーロ高が原因でしょうか?1年間で、対ユーロで30円以上の円安になっているので。3月にはドイツ路線を中心に大幅な増強を予定しているが、大丈夫かな?
 中国路線は旅客数が前年比121.7%だが、利用率は未だ70%を割っています。中国の防空識別圏設定が、特に日本発でマイナス要因にならなければ良いが。

JAL
 国内線 座席数1,930,203席(103.6%) 旅客数1,389,913人(111.0%) 利用率72.0%(+4.9%)
 国際線 座席数514,222席(102.5%) 旅客数426,480人(103.2%) 利用率82.9%(+0.5%)
(国際線は他社運航コードシェア便含む)
 
 国内線は、全路線で座席提供数を上回る旅客数を記録しました。中国・四国方面の利用率が64.8%と、ちょっと低いか。
 国際線はANAとは逆の傾向が出ていて、欧州線の旅客数は前年比113.1%だが、北米大陸線は97.9%と低くなりました。
(提供座席数前年比よりは上回り、利用率は上がっているが)
 東南アジア線が、座席提供数が前年を上回っている(104.3%)のに旅客数が減少していて(97.7%)、この方面へのテコ入れは、今後の課題になるでしょう。
 中国路線の利用率は78.1%でした。こちらも今後の日中関係が懸念されます。

JTA
 座席数189,160席(103.0%) 旅客数141,960人(107.6%) 利用率75.8%(+3.2%)

RAC
 座席数26,920席(106.0%) 旅客数18,294人(106.4%) 利用率68.0%(+0.3%)

JAC
 座席数145,722席(101.8%) 旅客数84,934人(110.7%) 利用率58.3%(+4.7%)

SKY
 座席数481,086席(119.6%) 旅客数328,162人(111.3%) 利用率68.2%(△5.1%)

 米子線の開設もあって座席提供数は増えているが、旅客の増加が追いついていません。
 3月のA330就航は、どのような影響を与えるか。

ADO
 座席数130,059席(101.7%) 旅客数99,681人(104.2%) 利用率76.6%(+1.8%)

 ピークに入る前、12月24・25日の上り(北海道発)の搭乗率が5割を切っているのが少々気になりました。

SNA(ANA販売分は含まず)
 座席数116,409席(120.3%) 旅客数80,815人(117.9%) 利用率69.4%(△3.2%)

 こちらも増便や宮崎線の臨時便運航もあって座席提供数は増えているものの、旅客の増加が追いついていない感じ。
(ANAコードシェア販売分を含めると増えているのかもしれないが)

SFJ
 国内線 座席数123,177席(152.9%) 旅客数99,861人(173.2%) 利用率81.1%(+9.5%)
 国際線 座席数10,200席(103.2%) 旅客数7,365人(120.1%) 利用率72.2%(+10.2%)

 羽田~福岡線の倍増、関空~福岡線の開設などもあって、利用は大幅に伸びました。
 ただ、関空~福岡線は2月19日をもって休止になります。
(3月30日から中部~福岡線に就航)
 国際線は、年末年始の数字だけ見たら、3月一杯で休止にする理由はなさそうです。ただし、ピーク時以外では北九州発と着で、利用率に極端な差がある日がかなりありました(12月21日は北九州発82.0%に対して北九州着28.3%)。韓国側で知名度を高める事が出来なかったのでしょうか。

FDA(JAL販売分を含む)
 座席数57,040席(108.6%) 旅客数41,684人(117.0%) 利用率73.1%(+5.3%)

 FDAは路線別のデータを公表していて、名古屋~福岡線が利用率が80.8%と高くなっています。逆に静岡~鹿児島線が58.6%と低いか。FDAの営業がが小牧中心になりつつある事が伺えます。

APJ
 国内線 座席数134,280席(146.9%) 旅客数117,925人(154.5%) 利用率87.8%(+4.3%)
 国際線 座席数53,280席(145.1%) 旅客数46,604人(155.5%) 利用率87.5%(+5.9%)

 非常に好調、という印象。
 国内線下りの利用率は、大晦日12月31日(94.2%)が最高でした。
 国際線は、12月21日から既に下り(日本発)の利用率が上り(日本着)を大幅に上回る傾向が出ていて、12月27日は下り95.3%に対して上りは70.3%と、25%も違っています。

VN
 国内線 座席数12,600席 旅客数11,062人 利用率87.8% 
 国際線 座席数6,120席 旅客数5,821人 利用率95.1%

 12月20日に就航したばかりで、24日までは60%を切る日もあったが、ピーク時は好調な数字を出せたようです。
 国際線では、12月22日成田発、23日台北発が利用率100%になっていました。

 以上、各社発表のデータから、私なりに簡単に分析してみました。
 ピーク時の数値だけで航空業界全体の動向は判断できないけれど、大手グループとLCCに挟まれた中堅どころに、少々翳りを感じました。
「顧客満足度5年連続№1」を謳うSFJでさえ、路線を休止したり、2月から福岡線でもANAとのコードシェアを開始したりする所に、若干の苦しさを感じます。
 何度か書いているが、同様にANAコードシェアを行っているADO・SNAあたりも、ANAに頼らないで、何か独自色を出さないと、2極化する競争の中に埋没してしまうのではないでしょうか。
 今後もシーズンごと…次はGWか…に、データの分析を行ってみます。

 当ブログでは、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 なお、当ブログに寄れない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。4

《今日のニュースから》
四日市市の化学工場で爆発 5人死亡